2011/06/15
美濃加茂市森山町にNPO法人「プラス・ワン」が5月、障害者自立支援法に基づく作業所「ワークショップむくのき」を開所した。多数の障がい者雇用で知られる同市川合町の自動車部品製造業「東和組立」(板津幹彦社長)が、むくのきに仕事を発注することで支援。地元企業で働きたい障がい者を育てる場ともしたいという。 (安藤恭子)
6月上旬、接骨院を改装した建物で、18~62歳の入所者7人が、自動車部品の組み立てや梱包(こんぽう)に取り組んでいた。作業台に立ち、五つの部品を組み合わせていた男性は「仕事は大変だけど、だんだん慣れて簡単になってきた」と笑った。
むくのきでは、緑色の作業服を着て清掃に取り組み、タイムカードを押すなど、一般企業に近い習慣を取り入れている。板津さんは「働きたい障がい者も多いが、能力面でなかなか受け入れられない。時間をかけて育てる場があればと思った」と開所を働きかけた理由を話す。
同社は1989年から50人の障がい者を採用。組み立てや洗浄、梱包などさまざまなラインで、健常者と共に従事してきた。現在は134人中21人が重度を含む知的や身体の障がい者だ。
むくのきでは、地域で障がい者が活動できる場として、皆で昼食の買い出しや調理を行うなどの生活支援の取り組みも始めた。
板津さんは「他の企業から、就職や作業受注への協力も得たい。就労機会を広げるとともに、地域福祉の向上を目指す」と話している。
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