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【三重】三重大生の就職率96.3% 支援強化や地元志向も影響

2011/06/15

 三重大(津市)は、今春の卒業生の就職率が96・3%で、前年度を0・5ポイント上回ったと発表した。全国の国公私大の平均就職率が91・1%(前年度比0・7ポイント減)と低迷する中、同大は県内の中小企業への就職を希望する学生の増加や、大学の支援体制の強化が高い就職率につながったと分析している。

 同大によると、今年3月に卒業した就職希望者847人のうち816人が就職した。同大は厳しい雇用情勢を踏まえ、人気の大企業だけでなく、地元中小企業にも目を向ける「現実路線」の就職活動をアドバイス。その結果、県内企業への就職者は前年度より34人増え、全体の38・5%を占めた。

 同大は2005年度に学生の就職活動を支援する「キャリア支援センター」を開設。キャリア教育科目や企業へのインターンシップ(就業体験)の拡充を進めてきた。

 同大就職支援チームの河原滋さんは「学生の地元企業志向が高まり、地方の国立大の優位性を発揮できた。今後もキャリア教育に力を入れ、高い就職率を維持したい」と話した。 (鈴木龍司)