2008/10/25
一宮市のNPO法人「自立と共生をめざす会<もやい>」が、市の委託事業として知的障害がある人らをサポートする「地域活動センター」の運営を始めた。引きこもりなど、心のバランスを崩した若者らの自立を支援する従来の活動に加え、新たな役割を担っていく。
もやいの活動拠点は一宮市本町のうどん店「京風うどん さがの」。不登校や引きこもりの若者らが仲間と働きながら、社会のつながりを実感できる“心の居場所”づくりを4年前に始めた。
実際に活動してみると、知的障害がある人などからの利用の申し入れが、思いのほか多く、それらに応えようと、障害者自立支援法に基づいて市が民間に委託する地域活動センターの運営を手がけることにした。
今月11日にうどん店で開所式が行われ、14日から正式にセンターの活動が始まった。
これまで「もやい」では、社会とかかわりを持つのが苦手な若者らに“働く練習”の場を提供してきた。働きたい時に、できる仕事から始めることができ、時給は自己評価による申告制。利用する若者は、人とのつながりを徐々に保ちながら、自信を取り戻せる。
新たに始動した地域活動センターでは、同じやり方で知的障害者らに“働く練習”の場を提供するほか、グループカウンセリングや生活技能訓練などを行う構想も練っている。施設長の三島真理子さん(44)は「利用者の意見を聞きながら、ありのままの自分でいて、なおかつ、心が楽になれる空間づくりに励んでいきたい」。
理事長の上田哲さん(58)は「安心して居る場所、暮らす場所、働く場所として、多くの人に利用してもらいたい」と意気込む。(問)もやい=電0586(26)4122
(山田友美)
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