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【岐阜】被災者向け求人が急増 178社892人、就職は4人

2011/04/29

 東日本大震災で県内に避難した被災者を対象とした求人数は892人で、3月末の35人から大幅に増えていることが、岐阜労働局のまとめで分かった。ただ、実際に就職した人は避難被災者301人のうち4人に留まり、同局は「働く意思はあるものの、早く故郷に戻りたい思いもあって、就職に踏み切れない人が多い」とみている。

 同局が26日現在で、県内10カ所のハローワーク(出張所含む)の被災者向けの求人状況をまとめた。

 求人は178社、職種348件と、3月末の12社16件から急増。岐阜、多治見、大垣、高山と県内各地から寄せられている。

 職種は製造作業員、看護師、事務員、警備員とさまざま。採用形態も正社員、6カ月の有期雇用、パート、契約社員と選択肢がある。

 一方、県内に避難した被災者のうちハローワークに登録したのは54人。うち13人が定住希望者、41人が一時的な避難者で、それぞれ2人ずつ就職したが、50人は未定のままだ。同局職業安定課は「一時的な避難者は帰りたくても帰ることができず、どれだけ岐阜にいるのか見通しが立たない。個別のニーズに合った求職を開拓していきたい」と話している。

 (山本真嗣)