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【社会】東海でも入社式「責任を感じる」 新社会人、復興誓い

2011/04/01

 東海地方の企業、官庁でも1日、入社式や入庁式があった。企業、自治体トップは、国を挙げての震災からの復興を強調。新入社員たちも責任を感じながら、社会人としての第一歩を踏み出した。

 車両生産の台数を限定しているトヨタ自動車は愛知県豊田市の本社で入社式があり、出席者は震災で犠牲になった人たちへ黙とうをささげて式に臨んだ。

 1335人の新入社員が出席。豊田章男社長は「東北の地のものづくりを復興させる」と決意を表明。「大変な時だからこそ全力で立ち向かい、行動に移してほしい」と呼び掛けた。

 愛知県の入庁式では、緊張した表情の430人の新職員を前に、大村秀章知事が「今、全庁を挙げて取り組むのは被災地への支援。愛知の総合力が試されている。それぞれの仕事が大切で責任感を持って臨んでほしい」と呼び掛けた。

 県民生活部に配属された榊原沙紀さん(22)は「被災地の自治体職員の働きを見て、この仕事の責任の大きさを感じている」と熱く語った。

 岐阜県では古田肇知事が新採用の45人に向け「県職員10人が被災地に出発。『がんばろう日本』の隊列の中で、県も全力を尽くしている。皆さんもその隊列に加わった。ともに希望と誇りの持てる県をつくっていきたい」と訓示した。

 三重県でも、今期限りで退任する野呂昭彦知事が「原発事故をどう乗り越えるか、今、日本人全体が問われている」と述べた。新採用は100人。代表者が「県民全体の奉仕者として責務を全うする」と宣誓した。

 538人が仲間入りした名古屋市では、河村たかし市長が「名古屋は全国から注目されている。民主主義を名古屋の名物にしたい」と訴えた。

 代表して宣誓した入江孝幸さん(30)も式典終了後、「被災地で公務員が懸命に復旧、復興にあたっている姿に感銘を受けた」と決意を新たにしていた。

(中日新聞)