2011/03/05
厳しい雇用状況が続く中、県内企業への就職を求める外国人留学生を支援しようと、県は留学生向けの就職活動ガイドブックを作製した。県大学課によると、都道府県レベルで留学生向けの就活冊子作製は、福岡県に続き全国2例目だという。 (広瀬和実)
ガイドブックはA4判30ページ。英語、中国語、韓国語の3カ国語で各言語1000部ずつ作製した。内容は県の産業の概要、日本の雇用慣習から、就活のスケジュール、自己分析の必要性や業界・企業研究の方法、エントリーシートや履歴書の書き方など、日本の就活のしきたり、先輩留学生の体験談などをイラストや写真を使いながら分かりやすく説明した。
同課によると、県内大学に留学する学生の3割以上は県内企業での就職を希望。しかし留学生の県内での就職者数は2007年度の90人から、09年度は46人となるなど不況のあおりを受けて減少傾向にある。最近は一部の大企業が留学生獲得に力点を置くものの、言語や習慣でハンディを持つ大部分の留学生にとって、就職環境は厳しくなっている。
一方、製造業を中心に海外進出する県内中小企業にとって、進出先と日本の両方の言語や習慣を知る留学生のニーズもあり、ミスマッチも生じている。
県大学課担当者は「企業と留学生のマッチングがうまくできていなかったので、ガイドブックがその手だてになれば」と話す。
冊子は各大学や大学所在市、県国際交流協会などで無料配布している。
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