2011/01/26
就職先の決まらない高校生を県教委が支援する緊急支援事業の開講式が25日、津市栄町1の県勤労者福祉会館で開かれた。経済不況の影響で高校生の就職氷河期が続いており、参加した高校生らは「高校生活も残りわずか。早く内定を決めたい」と表情を引き締めていた。
支援事業は、自己分析やコミュニケーション能力の向上を目指す6日間の講座「就活ゼミ」と、各企業で20日間のインターンシップ(就業体験)を行う「就業サポート」からなる。
県内11地域で行う就活ゼミに62人、就業サポートには22人がそれぞれ2~3月に受講する。
この日の津地区の開講式には11人が参加した。県教委の担当者が「高校生を取り巻く状況は厳しく、自分の力を高めていくことが大切。就職先を決めて、生き生きと活躍してほしい」と激励した。続いて、事業を行う「テンプスタッフ・ピープル津オフィス」(津市)の担当者が、事業の内容や心構えなどを指導した。
就活ゼミに参加する津市の県立高校3年男子生徒(18)は製造業など4、5社を受けたが内定できなかった。「周りの友人はほとんど内定したが、まだチャンスはあると思っている。この講座を通じ、マナーやコミュニケーション能力を高め、内定を勝ち取りたい」と意気込んだ。
学校現場の指導者も厳しさを感じている。会場にいた津商業(津市)の進路指導担当者は「求人が減り、特に事務職が厳しい」と漏らし、「まだ20人ほどの進路が決まっていないが、卒業まで何とか内定してほしい」と話す。
県教委高校教育室によると、昨年12月時点の就職内定率は86・8%。就職希望者4075人のうち、まだ436人が決まっていない。
(渡辺泰之)
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