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【石川】漆器職人 仕事始め 輪島・稲忠漆芸堂 感覚戻るまで緊張

2011/01/08

 輪島市の漆器製造販売大手「稲忠漆芸堂」は七日、同市塚田町の稲忠漆芸会館で、職人の仕事始め式を行い、同日から工場見学も始まった。

 職人や営業社員ら二十人を前に、グループの稲垣民夫会長は「技術や能率を上げ、ミスを減らすなど皆さんの進化が会社の進化につながる。飛躍を期してほしい」と呼びかけた。坂本茂雄工場長は「しっかり仕事をこなしていいスタートを切りたい」とあいさつ。全員で神棚に手を合わせた。

 同社によると、一、二月はひな祭り用の飾り人形や円盆などの注文が入っている。蒔絵(まきえ)職人は昨年末以来の作業に、「感覚が戻るまで緊張しますね」と話し、筆を握った。

 漆芸会館の越戸光雄店長は「不況で高級品が売れないが、輪島塗が売れないことには活気が出ない」と、景気回復に期待を寄せた。

  (小塚泉)

今年最初の仕事に取りかかる蒔絵職人=輪島市塚田町で
今年最初の仕事に取りかかる蒔絵職人=輪島市塚田町で