2011/01/04
古文書「日本番匠始(ばんじょうはじめ)」が伝わった一五三八(天文七)年から行われている輪島市門前町の諸岡職工組合の「職人お講」が三日、同町道下の高野山真言宗護摩堂(ごまんどう)宝泉寺で営まれた。
毎年一月三日に職人が初顔を合わせ、事故のないことを祈り、仕出し料理とかしわ汁でお神酒を酌み交わしながら新年の賃金などを決め、組合員の親睦を図るのが習わし。太子講とも呼ばれる。
この日は建築や左官、水道配管、鉄工、来賓ら十人が参拝。聖徳太子がインドから大工が使う差し金(かね尺)を日本に伝えて法隆寺や四天王寺などを創建したことから、聖徳太子の画軸を飾り、木原正信住職(73)が般若理趣経を唱える中、職人らが焼香をして無病息災などを祈った。
議事では、一九九八年に基準賃金を二万円と決めて以来、今年も現状維持とした。二年任期の講長に刀祢正さん、副講長に神崎浩二さん、一年任期の当番に刀祢さんと神崎さん、松下正二さんを選んだ。
(渋谷昭次)
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