2010/12/31
「安心して年が越せない」「とにかく仕事を見つけたい」-。雇用情勢の悪化を受けて、仕事や住まいを紹介する年末緊急職業相談が29、30の両日、浜松市中区のハローワーク浜松であった。有効求人倍率は上向きつつあるが、2日間で360人が訪れ、自分に合った求人情報を探していた。
「仕事を見つけてあげたくても、求人数が少なすぎる」。担当職員と各ブースで熱心に面接する求職者の姿に、酒井幸寛所長(58)は頭を抱えた。
静岡労働局が発表した11月の有効求人倍率は、全国平均0・57倍に対してハローワーク浜松管内は0・55倍と低い。業種別の求人・求職状況では、技能・生産工が求人1081人に対し、求職者数は4472人と4倍強にもなる。
職業相談部長の藤森昭二さん(58)は「一番苦しんでいるのが工場勤務を追われた中高年。単純労働の求人がほしいが、難しいのが現状だ」と明かした。
最終日30日に訪れたのは151人。運送会社をリストラされた男性(52)は「24年勤めていたが業務縮小で9月に解雇された。正社員で採用してもらいたいが見つからない」と不安顔。失業給付は来年7月まであるが「このままでは安心できない」と厳しい表情を見せた。
空調機器メーカーを10月に辞めた男性(27)は「電気系の技術職に就きたいが、大手メーカーは採用条件が厳しい」と訴えた。
ハローワーク浜松では、相談員がマンツーマンで仕事探しをサポートする「早期再就職支援コーナー」も設置して対応。酒井所長は「情勢は厳しいが、少しでも力になりたい」と話した。
緊急相談は全国19カ所のハローワークで実施された。
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