2010/11/26
年末が近づき、来年用の手帳を準備する時季になった。スケジュール管理にパソコンや携帯を利用する人も多いが、手書きの手帳は自分なりの使い方ができ、働く人の“相棒”。最近は仕事の質を上げたり、趣味やプライベートに生かしたりと、活用範囲が広がっている。 (服部利崇)
「自分と会社の成長に必要なツール」
千葉県松戸市のソフトウエア開発会社社長の徐日柱(ジョイルチュ)さん(31)は、A4判大のシステム手帳を使いこなす。
予定は一日一ページタイプで管理する。時間目盛りは来客や会議などのスケジュールでびっしり。メールや社員連絡など、時間制約はないが、本日中にやらねばならないことは欄外に記入し、終わったらチェックする。
自由記入できるメモページをフル活用。仕事のアイデアや会社の夢、格言、本の内容などいろいろ書き込む。「書き残すと忘れないし、振り返って仕事のヒントにする」
社員と撮った写真もたくさんとじている。「ビジュアルはイメージが膨らむ。社員が生き生き働けるにはどうすればいいか、写真を見ながら考えています」と話す。
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東京都港区の社団法人で働く斉藤綾子さん(35)は、仕事だけでなくプライベートも一冊の手帳で管理する。男性向けの黒いポケットサイズの手帳だが、シールなどでカラフルにアレンジしている。
文字は三色。仕事や子どもの日程は黒。気になる映画や本、音楽は赤字で書き留める。趣味のランニングの練習内容や走行距離は緑で記録する。
一ページ一週間タイプ。スペースが狭いため、シールを活用する。「ランニングの調子が一目でわかるように、うまく走れたらニコニコ顔、逆なら悲しい顔を張る」と趣味の上達にも手帳を生かす。
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「能率手帳」で知られる日本能率協会マネジメントセンター販売促進部長の二宮昌愛(まさちか)さんがお薦めする上手な使い方は-。
まず営業成績の目標、始めたいスポーツなど、年間目標や夢を手帳に残す。扉や見返しなど目立つ場所に書けば、忘れにくい。
一年間を一覧できる年間計画表は「体重や血圧、歩数など健康管理に使える」と二宮さん。筋トレやヨガを実行したか、○×で記録してもいい。数字や記号で欄が埋まる達成感で、運動も苦労なく続けやすい。
若干書き込める月単位カレンダーには、食事内容やカロリーの記録を。服の組み合わせを書き残すと、訪問先に同じ服で行くことが避けられる。
小道具も活用したい。中でも付せんは便利なサポートグッズだ。書類・名刺整理など、暇なときにする業務を書き、手帳に張る。できなければ翌週や翌月に張り替えればいい。依頼事も付せんに。伝えたら捨てればいいので、手帳がゴチャゴチャしない。
シールも便利だ。「〓」はデート、「☆」は習い事などルールを決めて使う。目立たせたい予定は、上から半透明シールを張る。カラフルなデザインのマスキングテープを余白に張れば、手帳を模様替えできる。
表紙も自分仕様にすると、さらに愛着がわく。透明のビニールカバーをかけ、中に切り抜き写真などを差し込む。季節ごとに変えれば気分転換にもなる。
では、来年の手帳はどう選べばいいのか。二宮さんは「今使っている手帳に足らないものをまず考えて」と話す。時間管理に困っている人は時間目盛り入り、日記や記録用にも使いたい人は余白の大きいタイプを選ぶといい。二宮さんは「自分と似た仕事や生活をする人の手帳を見せてもらい、参考にしてもいい」と提案する。
※〓は、ハートマーク
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