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【岐阜】岐阜の「企業力」実感 知事が上海到着 森松工業を視察

2010/10/21

 日中関係が不安定になる中、上海万博などでの岐阜トップセールスのため、古田肇知事は20日、中国・上海に到着した。

 初日は、20年前に中国に進出し、成長を続けるステンレスタンクメーカの森松工業(本社・本巣市)の現地法人を視察。女性を幹部に積極登用するなど、世界で活躍する岐阜の中小企業の原動力に触れた。

 同社は2001年以来、8期連続増収増益。6月には中国の現地法人10社を傘下んい置く統括会社も設立した。

 訪れたのは、空港に近い浦東開発区(工業団地)にある森松グループ中国本部。約15万平方メートルの広大な敷地に並ぶ石油化学製品や製薬用の特殊容器の製造プラントを松久信夫社長が案内し、ステンレスの切断や加工の組み立てなど一連の工程を説明した。

 現地で採用した女性の技術者や管理職の姿が見られ、営業や財務など主要部門を管理する3~9割が女性という。材料調達から設計、営業などで顧客と会社の間に立つプロジェクトマネージャーの鮑琳さん(46)は「やる気があれば、能力を生かせるし、会社も発展している」と話した。

 古田知事は「岐阜の中小企業がしっかりとした戦略で、足を据えて発展している現状を見ることはできた」と話した。
(山本真嗣)