2008/10/03
障害のある人の就職を支援するため、ハローワーク福井などは2日、企業との合同面接会を福井市下六条町の県生活学習館で開いた。働くのに少しの勇気と後押しを必要とする人たちが大勢集まり、36社のブースで説明を聞いて回った。
急性ヘルニアを患って下半身にまひが残る福井市の男性(31)は、座って勤務できる事務職を探した。
5年前、朝起きてせきをしたとたん背中に激痛が走った。緊急手術でも治らず倉庫管理会社を辞職。自力で職を探したが、バリアフリー施設のある企業は少なく、面接した数社からも返事はなかった。男性は「自分が動かないと仕事は見つからない。せっかくの機会だから1社でも多く話を聞きたい」と話した。
坂井市の男性(41)は、20年近く勤めていた精密機械の製作会社をことし退社した。「常にノルマを課される職場がだんだん息苦しくなった」。精神科医から「社会不安障害」と診断された。
再就職先を探したが、障害のことを相談すると戸惑う企業が多かった。
「症状を認知してもらえる職場で安心して働きたい」との思いで、障害者雇用の実績を持つ企業が集まる面接会に来た。
「障害者手帳に頼って職を探すことには正直情けない思いもある。でも、家にこもって嘆くより仕事がしたい」。男性は、機械会社から後日に面接の予定を取り付けた。
面接会は年1回の開催。例年20-30件の採用につながっているという。
(谷悠己)
転職・求人情報検索(名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県)はトップから