2010/09/02
県の支援事業 正式雇用前提に派遣
大学や高校を卒業後の未就職者を対象にした県の研修事業に参加している若者らが1日、希望の職場で働き始めた。まだ正式雇用ではないが、半年遅れの“就職”に「頑張って働き続けたい」と張り切っている。
「焦っていたけど、今は働くのが楽しみ」。今春、未就職のまま大学を卒業し、研修事業を通して仕事先を見つけた石川航さん(25)は笑顔で話す。
公務員志望で就職活動に出遅れ、20社に挑戦したが、落ちた。「どう働きたいか分からないまま就活していた」と振り返る。研修で社会人のマナーなどを学び、希望の営業職で働くことになった。
厳しい就活事情に県は7月、未就職者の研修・職場実習を人材派遣会社3社に委託。8ヶ月間、契約社員として給料を得ながら就職支援を得られるとあって、定員200人に4倍の応募があった。
基礎研修を経て、50人以上が9月から「紹介予定派遣」で働くことに。正規雇用を前提とした派遣で、問題がなければ6ヶ月以内に正式採用される。
1年契約で私立中学の講師を務めた後、4月に失職した舟橋侑希さん(23)はこの日、パッケージデザインやウェブのデザインを手がける「ワコー」(名古屋市)で働き始めた。
大学でインテリアなどを学び「不動産や住宅関係など狭い範囲で就活を考えていた」。研修でワコーを知り、第一希望にした。「熱い思いを忘れずに頑張りたい」と話す。同社はデザイナー養成もしており今後、技術を学びながら業務を覚える。同社担当者は「じっくり育てられる期間があるのは企業にとって大きい。派遣終了後は即戦力になってほしい」と期待を寄せていた。
残る参加者も、派遣のための面接や企業実習に臨んでおり、来年3月までの就職を目指す。
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