2010/08/08
第1弾は父子でフランス料理
家事や育児をする男性「カジダン・イクメン」を増やそうと、県と県女性財団が七日、子育てパパを応援する講座を始めた。県内の共働き率は高いが、父親の家事、育児への参加は消極的とされる。講座を開くことで、家庭や企業で意識改革を促す狙いがある。 (村上豊、鈴木啓太)
初回は「パパと子どもの料理教室」。富山市湊入船町のサンフォルテで、県内の父子十二組が、地元野菜を材料にしたフランス料理に挑んだ。
父子はフランス料理店のシェフらの指導を受けながら、お互いに「塩をふって」や「包丁を使うときはネコの手」など声をかけ合い、着々と調理した。
同市珠泉東町の会社員竹林優(まさる)さん(38)は娘の千豊(ちとよ)ちゃん(5つ)と参加。優さんは「普段は料理をまったくしないが、結構簡単にできた。家でもたまには料理します」とほほ笑んだ。
子育てパパ応援講座は計六回で、受講者を毎回募集する。十一月までに、父子での段ボール工作や言葉遊び、父親対象のほめ方セミナーのほか、仕事と家事の両立を考える講演会がある。
二〇〇五年の国勢調査によると、富山県の共働き率は56・8%で全国三位。一九八五(昭和六十)年の64・7%と比べると減少傾向にあるものの、富山の女性の労働意欲は依然として高い。
その一方で、父親の家事や育児への参加率は高くないという。その理由について、県女性財団は仕事が忙しいことに加え「参加したいけどやり方が分からなかったり、父親の両親が『男が家事、育児なんて』と抵抗感を持っているので敬遠してしまう」と指摘する。
景気が上向かない中、結婚や出産で一度離職した女性の求職者は増えている。加えて、少子高齢化による労働力の減少をくい止めるのに、女性の労働力が期待されている。女性が働きやすい環境づくりには、家事と育児で女性以外の協力が欠かせない。
講座では、父親の家事、育児に対して抵抗感を取り除いたり、ノウハウを提供する。また同財団は今後、家事、育児をする父親の写真を企業に貸し出し、経営者らに理解を求めていく。
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