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【経済】新人5割「海外勤務イヤ」

2010/07/29

「リスク高い」「自信がない」

 海外勤務を望まない新人社員は2人に1人―。産業能率大が28日発表したアンケートで、内向き志向を強める若者の実態が浮かび上がった。携帯電話のように日本国内で独自の進化を遂げて世界標準からかけ離れてしまう現象を「ガラパゴス化」と呼ぶが、産能大は「人材のガラパゴス化が始まるのかも」と危惧する。

 調査は6月、2010年度に新卒入社した18~26歳の男女を対象にインターネットで実施。400人から回答を得た。

 海外で「働きたくない」と答えた新人は49%。07年調査での36%から大幅に増えた。理由(複数回答)としては「海外はリスクが高い」(56%)、「能力に自信がない」(55%)、「海外に魅力を感じない」(44%)との回答が多かった。

 一方、「どんな国でも働きたい」と答えた新入社員は27%で、こちらも3年前の18%から増加。人材の二極化が進み、産能大は「海外志向が強い人材の確保に向けた企業間の争奪戦が注目される」と指摘している。