2010/06/09
効能考え精油ブレンド
オレンジ、ゼラニウム、フランキンセンス-。疲れると、三種類の精油を部屋に香らせて眠る。翌朝起きると心身ともにスッキリしているから不思議だ。
この“特効薬”を以前選んでくれたのが、豊橋市駅前大通のアロマ専門店「&Blue(アンド・ブルー)」店長で、アロマセラピストの竹田友枝さん(45)だった。記者も、来店者の悩みに適した精油を提案する「コンサルテーション」を体験させてもらった。
店内に入ると、迎えたのは予想を超える四百以上の精油。その中からメーン一種と、その効能を補助する二種を選ぶ。竹田さんは「もちろん、名前も効能も頭に入っています」。記者はと言えば、名前と効能を知っているのはラベンダーぐらい…。
不安をぬぐい切れないまま、客から最初に受けた悩みは「ひどいむくみと肩凝り」。効能が書かれた「アロマ図鑑」をカンニングするが、掲載されているだけで百十八種類はある。迷う記者に、竹田さんが「どちらも冷えからくる。だから体を温める精油を」。何とかローズマリー、サイプレス、レモンを選ぶと、竹田さんからは意外にも「最初の二つが温め系だから、いい組み合わせ」と褒められた。
次は、最近多いという「不眠」の悩みに挑戦した。ここぞとばかりにリラックスにいいラベンダーをまずはチョイス。再び、図鑑を参考にオレンジスイートとイランイランを特別な理由もなく追加してみた。竹田さんに提示すると「これは人間関係のストレスで眠れない時にはいい」。
偶然にも連続OKをもらえて気を良くする記者に「でも」の一言が続いた。「お客さんの話をじっくり聞いて、原因を探るのが一番大事。眠れないのが更年期障害のようなら、私は、追加した二種類をホルモンバランスを整えるゼラニウムやクラリセイジにします」
そう言えば、記者の精油を選んでくれた時も竹田さんはじっくりと悩みや症状を聞いてくれた。考えてみれば不眠に効く組み合わせだけでも無限にあるはずだ。その中からぴったりの“特効薬”が見つかるのはきっと「話に耳を傾け、悩みにじっくり向き合う」竹田さんの姿勢にあるとあらためて気付いた。(世古紘子)
【メモ】国家資格はないが、社団法人日本アロマ環境協会などが認定するアロマテラピーの資格を取るのが一般的。竹田さんは2005年から協会認定校に通い、4年間で資格を5つ取得した。「&Blue」は週休2日で、初任給は十数万円。「知識や技術は最低条件。ホスピタリティーのある人が向いている」と竹田さん。
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