2010/05/18
人材派遣会社「アバンセコーポレーション」(愛知県一宮市)は17日、彦根市東沼波町の同社教室で、失業中の日系外国人の職業訓練を始めた。厚生労働省の緊急人材育成支援事業の一環で、滋賀労働局によると県内では初めて。
県内の20~60代のブラジルやペルーの日系人計30人が、2カ月間で日本語やビジネスマナーを学び、同町の繊維資材製造会社「イグチ」で実習を4カ月間受ける。受講者に生活費月10万円が、アバンセ社には受講者1人につき月6万円が、国から支給される。
ブラジル出身のアラキ・ネイデさん(52)は「日本語を覚えて、どんな仕事でも就きたい」と通訳を介して話した。イグチの伊丹豊二総務・経理部長は「内職仕事は人手が足りない。手が器用で日本語さえできれば雇える」と期待を寄せた。
アバンセ社が中部を中心に派遣や請負で送り出している外国人はピーク時は3000人だったが、2009年3月には400人に激減。現在は1200人まで復調したが同社営業企画グループの西村英継グループ長は「状況は依然と厳しく、実習受け入れ企業は県内100社を回ってようやく見つけた。基本的なスキルを身に付け就職につながれば」と話している。
(伊藤弘喜)
転職・求人情報検索(名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県)はトップから