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【岐阜】岐阜市民病院は「働きやすい病院」 女性医師らのNPO認定

2010/05/15

 岐阜市民病院(同市鹿島町)が、女性医師らでつくるNPO法人「ejnet(イージェイネット)」から、「女性医師・すべての医療従事者にやさしい病院(働きやすい病院)」の認定を受けた。公立病院としても、県内でも認定は初めて。

 4年前から始まった制度で、市民病院が14病院目。3月28日に認定された。過酷な勤務が常態化し、家庭との両立を断念する女性の医療従事者が後を絶たない中、認定を通じて環境を改善し、良質な医療を実現するのが狙い。

 同法人によると、これまでに申請したのは16病院。だが、医師や看護師不足の深刻化を受け、約200の病院から問い合わせがあり、病院関係者の関心は高いという。

 市民病院は、▽育児休暇の取得率100%▽一日三交代制と二交代制をミックスした柔軟な看護師の勤務体制▽保育所の充実(土曜保育、午後8時までの延長保育など)▽育休から復帰した職員に対する柔軟な勤務シフト-などが評価された。認定費は150万円で、3年後に更新がある。

 市民病院の正職員と嘱託職員約800人のうち、女性は約8割を占める。「客観的な評価が得られてうれしい。優秀な人材の確保につながれば」と冨田栄一院長。「職員が生き生き働けば、おのずとミスは減り、安全性が上がる。さらに環境整備に力を入れたい」と話している。

 (森村陽子)

「働きやすい病院」の認定証を手に「心にひびく医療を実践したい」と語る冨田栄一院長=岐阜市民病院で
「働きやすい病院」の認定証を手に「心にひびく医療を実践したい」と語る冨田栄一院長=岐阜市民病院で