2010/04/25
不足する病院勤務医の確保策として、県が医師離職者を対象に実施する病院実務研修への参加者が、なかなか集まらない。5年目を迎えた事業だが、実際に研修を受け、医療現場に復帰したのは1人だけだ。再就職の意思を持つ人材の掘り起こしは、困難を極めている。 (広瀬和実)
この事業は、出産や育児のため離職した女性医師、定年退職した医師を対象に、再び病院勤務ができるよう必要な技能や知識を身につけてもらう制度。希望する診療科の指導医が診療や症例検討会などを通じて指導する。
県は2006年度から事業をスタートしたが、過去4年の応募は女性医師2人にとどまり、実際に研修したのは1人。別の1人は研修の必要なく、県内の病院に復帰した。
県地域医療課担当者は「再就職の意思がある医師への広報が難しい。長く離れていた人は、病院の激務の現場に再び臨むことにためらいがあるのでは」と、研修者が集まらない理由を分析する。
本年度の研修期間は6月1日から来年3月15日までの30日間程度。研修病院は希望に応じて決定し、研修期間中の身分や処遇は研修先の規定に従う。募集期間は来年1月31日まで。応募、問い合わせは同課医師確保班=電054(221)2867。
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