2010/04/01
新年度が始まった1日、新社会人らが新たな一歩を踏みだした。希望にあふれた入社式や入庁式の一方で、就職先が決まらなかった若者たちはこの日も、職探しに奔走。若者向けのハローワークは、「スタートライン」に立つことを目指す人たちで込み合った。
「できることなら今日から働きたかった」
愛知県が1日、名古屋駅前ビルの県産業労働センター(ウインクあいち)にオープンした「あいち労働総合支援フロア」。早速、職探しに訪れた名古屋市内の男性(33)は、ため息交じりに話した。
同フロアは、就労支援や生活相談など複数の行政サービスを1カ所で受けられる。男性は昨年7月から求職活動を続けているといい「ハローワークは仕事を紹介してもらうのも1時間待ち。こうした施設ができたのは助かる」と話した。
オープン式に参列した神田真秋知事は「新卒者でいまだに職を求める人がいるという、つらく、難しい状況。逃げずにしっかり向き合い、応援していきたい」と話した。
若者を対象に求人票が集まる名古屋市中区栄の「愛知学生職業センター」は、卒業後も働き先が見つからない学生らで混雑。若者らはパソコンの画面に向かったり、窓口で担当者から話を聴くなどしていた。
先月、中部大を卒業したばかりの名古屋市内の男性(23)は「在学中に10社くらい受けたが、全部駄目。どこも倍率が高く、説明会でさえ予約が取りにくい。同級生がみんな働いているので焦ります」。昨春に名城大を卒業した同市内の男性(23)は「自動車関連企業に行きたかったが…。今日から働きたかった」とため息をついた。
愛知労働局によると、同県内の2月の有効求人倍率は0・58倍で、依然厳しい情勢。特に職探しをしている24歳以下の未就職者は2月に1075人と、前年に比べてほぼ倍増した。担当者は「新卒者を中心に就職できない学生が増加している可能性がある」と分析している。
(中日新聞)
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