2010/03/12
東京都文京区の成沢広修区長(44)が十一日、先月誕生した長男の子育てのため、四月に約二週間の育児休暇を取ることを表明した。首長をはじめ自治体の特別職には勤務時間や休暇の制度がない。区では「首長が育児休暇を宣言して休むのは全国でも初めてではないか」としており、総務省公務員課は「同様のケースは把握していない」と話している。
成沢区長は「初めての子どもなので自分も育児に参加して、楽しみやつらさを味わいたい。現在取得率が0%の男性職員の育休を後押ししたい」と述べた。
成沢区長の長男が二月五日に誕生した直後から、インターネットに短文を投稿する「ツイッター」で特別職の育休に言及した。今月五日には、区議会各会派と区職員向けの庁内の構内情報通信網(LAN)で、四月三日から十五日まで育休を取ることを伝えていた。
休暇中も区内の自宅にいるため、職務代理者は置かず、休暇中に一日予定されている区議会特別委員会にも、議会から出席要求があれば応じる意向という。
文京区では男性職員の育休取得が0%で、区民と識者でつくる区の男女平等参画推進会議が昨年三月、「区長自らリーダーシップを発揮し、休暇を取りやすい職場環境を整えることが必要」と報告していた。
現在は制度がないため、区長の育休による給料減額はできないが、六月区議会にも特別職の妊娠出産休暇・育児休暇・介護休暇に関する条例案を提出して、制度化するという。
成沢区長は一九九一年、二十五歳で同区議に初当選。二〇〇七年に民主、自民、公明の推薦で区長に初当選した。
(東京新聞)
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