2010/02/23
四月は育児休業が終わり、復職する人が多い時期。訪れる生活の変化に不安を抱える母親も少なくない。入園できる保育園が決まっても、仕事と子育てを両立させるにはまだ必要な準備がある。 (安食美智子)
【保育園の準備】
保育園生活をスムーズにするため、入園当初は短時間預けて環境に慣らしていく「慣らし保育」をする。
「保育園を考える親の会」の普光院亜紀代表は「保育園によってやり方が違い、長くて二週間、通常は一週間。やらない園や三日程度で済ます園もある」と話す。
慣らし保育の概要を保育園にあらかじめ尋ね、会社と復職の時期を相談する。復職前に預けられる自治体なら復職を四月中旬ごろにすれば、慣らし保育に専念できる。
保育園で必要な物や服装なども事前確認をしておこう。母乳育児を続けたい場合も園に確認が必要だ。
復職後の生活の予行演習を勧めるのは、三児を育てながら就・転職相談を受ける「ハナマルキャリアコンサルタント」の上田晶美代表だ。「特に重要なのが出勤と送迎が重なりあわただしい朝。保育園に送る時間に合わせ、準備をして出掛けてみてほしい」
【保育園以外の保育サービス手配】
保育園の閉園時間までに迎えに行けない人は、保育園以外の保育サービスの手配が必要だ。各自治体のファミリーサポートやベビーシッター会社に事前登録しておく。ベビーシッター会社は「全国ベビーシッター協会」のHP(同協会で検索)で検索できる。
「紹介された人に育休中に一度預け、子どもを慣れさせておく。『この人なら安心』という人を見つけたい」と普光院さん。家の設備の使い方などの申し合わせ事項もまとめておくとよい。
子どもが病気になったときに利用する病児・病後児保育施設も事前に登録しておこう。「当日でも利用可能かどうか」、感染症に対応できる「隔離室の有無」なども確認する。施設は自治体のHPや「全国病児保育協議会」のHP(同協議会で検索)で探せるほか、NPO法人「フローレンス」が行う派遣型もある。
【家庭での準備】
共働き家庭では、夫との家事分担が不可欠だ。普光院さんは「夫が子どもの面倒を見る日をつくり慣れてもらう」と言う。「頼み事は『食器洗いとお風呂掃除、どちらがいい?』のように時間的に重なる家事を並べ、相手に選択してもらう。やってくれたら下手でも直さず、感謝の気持ちを持つ」
夫との勤務時間の調整や、保育園に預けた子どもが体調を崩し、早退して迎えに行く場合の手順や分担の確認も要る。食材をまとめ買いできる宅配サービスの利用や簡単メニューなどのリストアップをしておくと家事が効率的になる。予防接種はできるものは済ませておく。
【職場への確認】
人事担当者とは職場復帰の日程や短時間勤務、看護休暇などの制度の確認をする。籍を置く部署へのあいさつは一カ月前が最適。「油断せずにスーツ姿で臨み、きちんと働ける姿をアピールして」と上田さんは助言する。その際「今後の仕事内容と部署の人員配置の変化を聞き、勤務時間の相談を上司と必ずすること」と強調する。
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