2010/02/02
差し迫った求職者 目向かず
二〇〇四年度に経済産業省などのモデル事業として始まり、〇七年度からは県が進める若者の就職支援サービスセンター「ジョブカフェ石川」の利用者が大幅に減っている。不況で県内のハローワークが連日多くの人であふれているが「カフェでゆったりしている余裕などない」と、生活に差し迫った人が多いようだ。
ハローワークは職業紹介が中心業務。ジョブカフェ石川は、相談や適性診断、研修など職業訓練から就職まで一貫して後押しするのが特徴。企業と求職者のミスマッチをできるだけ防ごうとする。県内で金沢センターと加賀、能登両サテライトを運営している。
概算の延べ相談希望者数は、最も多くの人が訪れた〇五年度は金沢が七千四百人、加賀が千九百人、能登は千八百人。本年度は昨年末現在で、金沢が二千五百人、加賀・能登両地区がそれぞれ四百人と、大幅に減るペースだ。
ハローワーク小松の管内は、有効求人倍率が昨年末現在〇・三三で、県内最低。そのハローワーク小松を訪れていた昨年八月から求職中の加賀市の男性(34)は「今はあすの食事も考えられないほど。職のミスマッチといってる場合じゃない」と訴える。
一方、加賀サテライトを訪れていた小松市の女性(28)は「悠長なことは言ってられないが、こんな状況だからこそ、仕事を根本的に見つめたい」と話す。
加賀サテライトは「誰もが希望の職に就ければいいが、なかなかうまくいかない時代。利用者の声に寄り添っていけたら」と話している。 (木原育子)
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