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【社会】40年ぶりの海 生きる力に 障害なんの 75歳夏を満喫

2017/09/06

武豊 デイサービス尽力で実現

 病気で両足を切断し、介護が必要な愛知県武豊町の小林隆文さん(75)はこの夏、40年ぶりの海水浴を楽しみたいという願いをかなえた。「高齢者が生き生きと暮らすための力になりたい」と願うデイサービス施設担当者の後押しで実現した。(小西数紀)

 ◇ ◇ ◇

 小林さんは糖尿病の影響で13年前に両足を切断した。その後に脳梗塞を患ってから物をのみ込むことができなくなり、胃ろうで栄養を摂取する。会話も不自由で、普段は文字盤でやりとりしているという。

 「海に行きたい」と小林さんが打ち明けたのは3カ月ほど前。会話のリハビリの最中だった。妻の駒子さん(71)が「本当なの」と驚くと「本当」と答えたという。

 小林さんは同県御津町(現豊川市)の海近くで育った。子どものころは夏になれば毎日海で遊んだ。駒子さんは「子ども時代を思い出したのでは」と推し量る。

 駒子さんは地元でデイサービスを運営する介護サービス事業者「すこやからいふ」に相談。主治医や看護師らと安全を検討し、胃ろうの管をタオルで固めたり、介護保険の枠外のサービスで職員らがサポートしたりすれば海水浴は可能と判断された。

 小林さんは3年前から通う同施設のサービスを利用し、同窓会への出席や釣りなど、やりたいことを実現してきた。すこやからいふの田村博子さん(59)は「希望がかなう、ということが生きがいにつながる。楽しみを持つことで、自分らしく生き生きと暮らせるような力になりたい」と話す。

 海水浴は8月6日、同県常滑市のりんくうビーチで実現した。息子らが小さかった40年前に福井県の海へ行って以来。小林さんは、海水を飲まないよう、あおむけにビニールボートへ寝そべって海上へ。子どもに戻ったような笑みを浮かべ、「カンゲキ!」と口を動かした。

ビニールボートで海に浮かび笑顔の小林隆文さん=愛知県常滑市で
ビニールボートで海に浮かび笑顔の小林隆文さん=愛知県常滑市で

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