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【社会】日本人女性の4割「高濃度乳房」通知へ

2017/07/31

がん判別難しく見逃しリスク
厚労省が指針

 厚生労働省は、乳がん検診で異常を見つけにくい「高濃度乳房」と判定された場合、受診者に知らせる体制を整備する方針を決めた。病気ではないが、がんの見逃しリスクが高くなることを伝え、注意を促すのが狙い。本年度中にも通知方法を定めた指針をまとめ、自治体が行う乳がん検診で活用してもらう。

 高濃度乳房は日本人女性の約4割を占めるとされ、特に30~40代の若い女性に多い。乳がんが検診で見逃される一因となっているため、患者団体から通知するよう要望が出ていた。

 乳房は乳腺濃度が高い順に「高濃度」「不均一高濃度」「乳腺散在」「脂肪性」の4タイプに分けられる。検診で標準的に使われているマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)では乳腺もがんも白く写るため、高濃度だと見分けにくくなる。

 国の現在の乳がん検診指針は、本人に知らせるのは「要精密検査」か「異常なし」という結果のみ。乳房タイプの通知までは求めていない。

 国の動きを先取りして、乳房タイプ通知を始める自治体が出てきているが、方法や基準がばらばらという問題があり、混乱を避けるため統一した指針を作ることにした。

 フリーアナウンサー小林麻央さんの死去で乳がんへの関心が高まる中、厚労省は今後研究班を設置し、高濃度乳房の女性がどれくらいいるのか詳しい実態を調査。判定基準や通知内容を専門家会合で議論して、新たな指針をまとめる。

 指針には、高濃度乳房は病気ではなく体質であることや、気になる症状があれば医師に相談した方がよいことなど受診者に知らせるべき内容も盛り込む方向。マンモ以外に超音波を使った検査法もあるが、課題があることも説明するよう求める。高濃度乳房の通知は、全自治体に義務化するのではなく、体制の整った自治体に活用してもらう。

タイプ伝えるべきだ

 聖マリアンナ医科大ブレスト&イメージングセンターの福田護(まもる)院長の話 検診を受けた人の知る権利を考えれば、乳房のタイプはやはり伝えるべきだと考える。高濃度と判定された人には、自費だが超音波検査を受けるという選択肢があると同時に、どんな利益や不利益があり得るか、ある程度統一した見解を知らせることが必要だ。ただ、超音波がどの自治体でも受けられる体制にはなっておらず、科学的根拠も確立していない今の段階で、一律に乳房タイプを知らせるべきではないというのが学会の考えで、それは理解できる。

(メモ)

 乳がん検診 乳がんは女性がかかるがんとしては最も多く、国内で年間7万4000人が新たに診断され、1万3000人が死亡している。厚生労働省は死亡率を下げる効果が確認されたとして40歳以上の女性に2年に1回、マンモグラフィーを使った検診を受けることを推奨し、自治体が公費助成している。ただ、一定の見逃しが発生し、その割合が施設によってばらつく課題もある。

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