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【愛知】緩和ケア病棟で旬の野菜スープ 小牧市民病院 患者らに月2回提供

2018/10/23

 小牧市の小牧市民病院は、緩和ケア病棟で過ごす患者と見守る家族に旬の野菜を使ったスープを提供する「スープサービス」を5年前から続けている。食事を取るのが難しくなった患者にも目と舌で季節を感じてもらいたいと毎月2回振る舞い、患者も楽しみにしている。(藤原啓嗣)

 ◇ ◇ ◇

 緩和ケア病棟は2012年の開設で、個室の14床を備える。回復の難しい患者が最期まで自分らしく過ごせるよう、医師三人と看護師18人が心を砕く。終末期患者への接し方の講座を受けたボランティア29人も協力する。

 病棟の照明は温かさを感じるオレンジ系の色を使う。ボランティアにより、病棟内には生け花が飾られ、窓から見える中庭の花壇も四季の花で彩られる。

 月2回のスープサービスは、看護師と病院の栄養科、調理の担当者が連携し、昼食後の午後2時半ごろに各部屋で実施している。

 菜の花やトマトなど毎回、季節を連想させる食材を使う。じっくり煮込んで素材の味を引き出し、入れる調味料はごくわずか。とろみを付けて飲みやすくしている。

 10月の1回目のメニューはクリとサツマイモを使った「秋のほっこりスープ」。調理は病院で食事を作っている日本ゼネラルフード(本社・名古屋市中区)の土田春治(どたはるよし)さん(57)が担う。コック帽をかぶり、胸元に赤いスカーフを巻いた姿で病棟へ出向く。スープの材料を書いた手作りのメニューカードも用意。「レストランにいるような気分になるよう、服装やカードにもこだわっています」と土田さん。スープを出すときは「サツマイモの時季です」と説明する。

 看護師長の山本千佳代さん(42)と、ボランティアの舟沢敏子さん(68)、久野雅世さん(68)が一緒に病室を回った。

 山本さんがベッドから上体を起こす女性患者を支える。ボランティアの舟沢さん、久野さんはスープや食器を載せたカートを押し、スープの取り分けなどを手伝う。スープを口にした女性患者は目を閉じてかみしめるように口を動かす。「おいしい」との言葉に、見守る家族にほっとした表情が浮かんだ。

 楽しみにしていた男性患者は「サツマイモや。その後、クリの香りが口の中に広がるな」とスープを堪能。飲むのが難しい人にはスープに浸したスポンジを口に含んでもらうこともある。

 土田さんは「夏は冷たいスープにしている。前回の味を覚えている方もいて、ありがたいです」とやりがいを感じている。ボランティアの舟沢さんと久野さんは「他にはない珍しい試みだと思います。喜んでもらえるのがうれしい」と話す。

秋のほっこりスープ。小さめのカップで提供する
秋のほっこりスープ。小さめのカップで提供する
スープサービスで病室を回る(左から)山本さん、久野さん、舟沢さん、土田さん=小牧市民病院で
スープサービスで病室を回る(左から)山本さん、久野さん、舟沢さん、土田さん=小牧市民病院で

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