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【岐阜】兼村先生ありがとう 関 小児科医院18年 惜しまれ引退

2018/03/24

 関市東貸上の小児科「兼村こどもクリニック」の兼村敏生院長(70)が23日の診療を最後に引退した。1999年の開院以来、4万5千人の子どもたちを診療しており、地元からは感謝とともに惜しむ声が聞かれた。医院は、市内出身の医師多田英倫さん(50)を院長に、「多田こどもクリニック」として4月4日から再スタートする。(本間貴子)

 ◇ ◇ ◇

 多い時には1日200人の患者が訪れ、板取や上之保地域から1時間かけて来る親子もいた。兼村院長は「そういう人の期待に応えないと。中濃地域の小児医療の一翼を担わねば、という使命感もあった」と振り返る。

 兼村院長は、同市若草通の中濃厚生病院に13年間勤務し、「組織にとらわれず医療を実践しよう」と開業を決めた。診療の時は親の気持ちになり、不安を頭ごなしに否定しないよう心掛けた。

 患者はもちろん、病院で働く看護師の子どもも大切にした。開院当初から保育士を雇い、建物の二階で託児をしていた。看護師は子どもを連れて出勤し、朝には幼稚園の送迎バスが病院に止まった。当時としては先進的な取り組みだった。

 18年の間に、診察していた子が親になり、子どもを連れて再びやってくるようになった。診療した子どものうち、3人が小児科医になったという。「この前、患者の女の子から『今までお世話になりました』と手紙をもらいました」と、表情を和らげる。

 関市竪切南のパート水野かおりさん(47)は、次女の心臓の疾患を兼村院長に見つけてもらった。幼かった娘を診察に連れて行くと、「心臓の音が気になるね」と、大病院での検査を勧めた。動揺する水野さんを落ち着かせ、冷静にアドバイス。その後も子どもの不調時にはいつも頼りにした。「次女が無事に成人を迎え、長女は来春から病院に就職します。兼村先生の背中を見て、というのもあるんじゃないかな」と感謝する。

 兼村院長は「医療の進歩は早く、遅れないようついていくのは大変。次の先生が見つかったので、ここで区切りをつけようと思った。地域の子どもの健康に少しは貢献できたかな」と笑った。

診察室で18年間の思い出などを振り返る兼村院長=関市東貸上の兼村こどもクリニックで
診察室で18年間の思い出などを振り返る兼村院長=関市東貸上の兼村こどもクリニックで

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