2018/10/17
常滑市新開町六の断熱材製造会社「INUI(イヌイ)」が、名古屋市千種区の椙山女学園大の協力を得て、自社の女性従業員用の作業服を作った。新たな人材確保に向け“ものづくり女子”がときめくデザインに仕上げた。
作業服は15日夜に同大で、関係者12人の前でお披露目された。計10着で上着は赤、ピンク、白の3色。ズボンは黒色だ。素材は伸縮性と速乾性に優れ、汚れが落ちやすいポリエステル。背中にスリットを入れ、通気性を良くした。実際に試着してもらい脱ぎ着しやすいようボタン穴を斜めにしたり、手のひらまで覆うカバーが作業中もずれないよう一体にしたりと細部までこだわった。
同社の従業員は4人中2人が女性。採用時に女性に目を向けてもらえない悩みがあった。そこで2016年におしゃれな内外装の工場を新設。さらに「若い女性にも工場で働くことがかっこいいと思ってもらえるイメージにしたい」と作業服のデザインを同大に依頼した。
同年春から生活環境デザイン学科の有志学生4人がデザインを考え、同社や縫製業者、あいち産業科学技術総合センターの担当者らと話し合いを重ね、完成させた。
デザインの原案を考えた卒業生の井関瞳さん(23)は「さまざまな意見を取り入れたことで良いデザインに仕上がった。袖を通すことでやる気になるスイッチのような役割を果たせたら」と話した。
依頼した同社取締役の大野大輔さん(39)は「機能性とデザイン性がバランス良く両立し、大満足の出来。社員も着るのを楽しみにしている」と感謝した。作業服は女性従業員に給付する。
(塚田真裕)
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