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【地域経済】ユニーも働き方改革 セミセルフレジ 20年に65店

2018/08/08

打ち合わせ SNS積極活用

 総合スーパーのユニー(愛知県稲沢市)は、店員が商品のバーコードを読み取った後、客が自ら精算するセミセルフレジの導入を進める。2020年2月期までに13億円を投じ、65店に設置する方針。人手不足を受け、店舗運営の効率化や働き方の改革につなげる。10月に名古屋市の都心部へ移転する新本社では社員の服装自由化にも取り組む。(竹田弘毅)

 佐古則男社長が本紙の取材に答えた。セミセルフレジは従業員の作業を減らす一方、客がバーコード読み取りもこなす完全なセルフレジと比べ、買い上げ点数が多くて手間がかかる場合も客に嫌がられにくいという。ピアゴ蟹江店(愛知県)など八店に先行設置しており、今後は大型店のアピタを中心に一店あたり10~15台を設ける。192ある全店舗のうち、将来は半分ほどに導入する。

 店舗の負担軽減として、パート従業員の勤務記録管理や経理の作業を本社に集約。店員同士がやりとりするインカムも取り入れる。

 本社は10月初旬、名古屋市中村区の笹島地区にある複合ビル「グローバルゲート」に移転する。新本社では働きやすい職場を目指し、服装の自由化や社員の席を固定しないフリーアドレスといった仕組みを採用する。営業など外回りでなければ、ジーパンでの勤務も可能という。打ち合わせには会員制交流サイト(SNS)を積極活用し、売り場担当者が本社に集まる手間を省く。佐古社長は「働き方の自由を追求して、新入社員の採用増に期待したい」と話した。

 ディスカウントストア大手のドンキホーテホールディングス(東京)との資本業務提携を昨年8月に発表してから、間もなく1年がたつ。今年から関東や東海で共同運営する六店舗について、佐古社長は「ドンキの楽しい売り場づくりとユニーの信頼がうまく融合した」と手応えを語った。

 6店では、3~5月の売り上げが転換前の2倍に伸び、1日当たりの客数も75%増えた。ユニーの既存店では2%しかいない20代の客も14%に上る。手書きポップや山積みの商品などドンキ流の売り場づくりをしたところ、客1人当たりの買い上げ点数が数点増え、佐古社長は「目的買いはしにくくなったが、衝動買いを促せている」と話す。来年以降も年間20店ずつを転換する予定だ。

【地域経済】ユニーも働き方改革 セミセルフレジ 20年に65店
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働き方の改革など構想を語るユニーの佐古則男社長=愛知県稲沢市で
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