中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【社会】高齢社会白書 働く理由 「収入」が大半

2018/06/19

 全国の55歳以上のうち、収入を得ている人の58・0%が働く理由として「収入が欲しい」と答えたことが、内閣府の「高齢者の健康に関する調査」の結果で分かった。生きがいや健康が理由との回答を大きく上回り、シニア世代が生活を支える目的で働いている現状が浮き彫りになった。

 政府は19日、高齢社会白書を閣議決定し、この調査内容を盛り込んだ。

 昨年12月から今年1月にかけて調査を実施し、1998人の回答を得た。収入のある仕事を「している」との答えが39・9%、「していない」が59・4%だった。

 収入のある仕事をしている人の働く理由は「収入が欲しい」(58・0%)が最も多く「面白い、自分の活力になる」(17・3%)、「体に良い、老化を防ぐ」(14・0%)が続いた。大都市では収入志向が強く、大都市以外は健康や老化防止を重視する人が目立った。

 収入のある仕事をしていない人に、その理由を複数回答で3つまで選んでもらうと「貯蓄や年金収入で生活でき、働く必要がない」(35・5%)、「健康上の理由」(28・8%)、「希望する就労形態で働ける仕事に就けなかった」(9・3%)の順だった。

 希望する働き方の形態は、70歳までだと「社員・職員(在宅以外)」、71歳以降は「自営業・個人事業主・フリーランス」が最多だった。