中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【愛知】「寝たきり社長」働く意義説く 佐藤さんが愛知東邦大で授業

2018/05/26

 難病を患いながらもホームページ制作会社を立ち上げ、「寝たきり社長」のニックネームで知られる佐藤仙務さん(26)による授業が25日、愛知東邦大(名古屋市名東区)であった。3、4年の学生約30人とともに「働く意義とは何か」をテーマに議論した。

 佐藤さんは東海市在住。生後10カ月で筋肉を動かせなくなる「脊髄性筋萎縮症」と診断された。19歳で起業し、ホームページや名刺制作を請け負う。

 「皆さんは何のために働きますか」と問い掛けた佐藤さん。「僕には働く場所がなかった。高校卒業後は当たり前に働くつもりだったが、職場は見つからなかった」と起業の動機を語った。

 働く意味について「お金+何か」と表現し、学生と議論した。最後に「自分の好きなことを仕事にするのは素晴らしいことだが実際には難しい。むしろどんな仕事でも、その仕事をしている自分のことが好きになれるかどうかが大事」と語り掛けた。

 (武藤周吉)

働く意味について語る佐藤さん(中央)=愛知東邦大で
働く意味について語る佐藤さん(中央)=愛知東邦大で