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【社会】過労死遺族ら「高プロ反対」官邸前などで抗議集会

2018/05/23

 過労死遺族らでつくる「全国過労死を考える家族の会」は22日午後、政府が働き方改革関連法案に盛り込んだ、一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」創設に反対する抗議集会を首相官邸前で開いた。家族の会は安倍晋三首相に22日までの面会を求めていた。

 寺西笑子代表は「高プロが導入されれば、ますます長時間労働になり過労死が増える。私たちは自分たちの経験から問題提起し警鐘を鳴らしてきた。何が何でも法案から削除させるべきだ」と強調。

 2000年、裁量労働制で働いていた電機メーカー勤務の夫を過労死で亡くした渡辺しのぶさん(56)は「定時に帰れる仕事量ではなく、土曜日も出勤し、日曜も仕事を持ち帰り働いた。命を削って働いて最後は命を持って行かれた。高プロの危険性を訴えたい」と話した。

 日本労働弁護団は22日、東京・日比谷公園で集会を開き、労働組合や国会議員、過労死遺族ら約1800人が参加した。

集会で高度プロフェッショナル制度反対などを訴える人たち=22日夜、東京都千代田区の日比谷公園で
集会で高度プロフェッショナル制度反対などを訴える人たち=22日夜、東京都千代田区の日比谷公園で