中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【愛知】内海にバリアフリー旅館 別料金で介助サービス、6月から障害者が就労

2018/05/09

 南知多町内海にバリアフリーの福祉旅館「サポートイン南知多」が4月下旬にオープンした。別料金で介助サービスも提供し、足腰の不自由な高齢者や障害者らの宿泊を手助けする。6月からは障害者も働き始める。

 運営するのは、飲食業などを手掛ける企業「マザーズリヴ」(名古屋市西区)。5年前に閉館した築30年ほどの旅館を買い取って改築、改装した。当初はグループ会社が運営する老人ホームやグループホームの入居者らの保養所として利用。人目を気にせずに楽しむ姿から、お年寄りや障害者、その家族が気軽に過ごせる宿泊施設の必要性を感じ、利用を一般客に広げることにした。

 鉄筋コンクリート造2階建てで延べ床面積は616平方メートル。段差をなくしたバリアフリーで、エレベーターを設置。2階に和室六部屋、洋室2部屋があり、全て多目的トイレを備えた。希望があれば、介護用ベッドも用意する。

 1階には2つのヒノキ風呂のほか、リフト付きの貸し切り用ジェットバスを配置(45分、税別3000円)。食事は宴会場でとり、ミキサー食や刻み食にも対応する。

 6月からは障害者10人が働き始める。部屋の掃除やシーツ交換、料理づくりの補佐など障害の特性にあった仕事を担当してもらう。2日午後1時に完成のセレモニーを開く予定。

 宿泊は夕、朝食付で1人1万2000円(税別)から。介護福祉士らによる食事や風呂などの介助は別料金で1時間2000円(同)。昼食だけの利用もできる。旅館責任者の入山淳さん(45)は「地域の障害者の働く場にもなる。福祉の力で南知多を活気づけたい」と力を込める。

 (問)サポートイン南知多=0569(89)8011

 (大槻宮子)

介護用ベッドを設置した和室=南知多町内海で
介護用ベッドを設置した和室=南知多町内海で
リフトの付いたジェットバス=南知多町内海で
リフトの付いたジェットバス=南知多町内海で