2018/04/16
県内で2017年、労働中に熱中症になった例が407件あったことが分かった。愛知労働局が労災保険の請求資料から拾い出し、調査結果を初めて公表した。夜間や空調の効いた屋内でも発生していることが分かり、対策や注意の徹底を呼びかけている。
労働局によると、休業4日以上の重症例は42件、死亡例も1件あった。
業種別では製造業(124件)と建設業(110件)が最も多く、作業場所は屋内と屋外がほぼ半々。発症時間は日差しが強い午後2時台が54件と最多で、午前0~10時は44件、午後6~12時も31件あった。
屋内での発症例の六割以上ではエアコンなどの空調設備が稼働していた。発症者の九割が水や塩分を摂取し、当日も「健康状態に異常はない」と感じていたという。
労働局は、発症例が増え始める6月までに通気性の良い作業着の準備を済ませ、作業開始前や作業中に巡視して健康状態を把握することなどを対策として提案している。
労働局健康課の担当者は「いつでもどこでも熱中症の危険はある。重症化しないよう、症状が出たらすぐ医療機関を受診し、救急車の利用もためらわないでほしい」と訴えている。 (谷悠己)
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