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【愛知】東京圏に「愛知女子会」県、Uターン増へ情報配信

2018/03/20

 若い女性を中心に、県から東京圏への人口流出が続いている。県は、東京圏に住んでいる人にも地元への愛着やつながりを持ち続けてもらい、将来的なUターンを促そうと、女性向けの情報配信サービス「TOKYO愛知女子会」を始めた。メール配信のほか、フェイスブックページも立ち上げ、住みやすさや働きやすさをPRする。 (安藤孝憲)

 ◇ ◇ ◇

 県の人口は全体では増えているが、東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)に対してだけは、転出者が転入者を上回る「転出超過」の状態が統計開始の1954年から続く。10代後半~20代の女性は特に傾向が顕著で、昨年9月までの1年間の転出超過は2800人。男性の1・6倍だった。

 県は、進学などが主な理由とみるが、雇用機会や仕事、生活の実態が若い世代に十分に伝わっていないと分析。三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2月に公表した女性の働き方に関する意識調査でも、県在住の女性の約5割が「希望する働き方を実現できる環境にあると思わない」と回答した。

 「女子会」では、会員登録した女性にメール配信などを通じ、県内で活躍する女性社員、経営者の紹介や、住まいに関する情報やデータの発信に取り組む。東京圏で開催する県のイベントや物産展の案内も出す。同じ内容を会員以外も閲覧できるフェイスブックに掲載する。

 名古屋出身のタレント森下千里さん=写真=が特別会員となり、都内などで実際に会員が集まる「リアル女子会」の開催も検討。発案者で「会長」に就く宮本悦子副知事は「ふるさとでの就業や生活を希望していても、きっかけを得られずにいる人は多い。そうした人のよりどころになれたら」と期待する。

 対象は、一都三県に住む県出身か県に関心がある女性。今春に進学などで引っ越す予定の学生らにも参加を呼び掛ける。会員登録は、県男女共同参画推進課にメール=danjo@pref.aichi.lg.jp=で申し込む。