女性の社会進出を促そうと、愛知労働局の木暮康二局長と宮本悦子副知事は十九日、経済団体を直接訪問して企業のトップらに協力を求めた。

　県によると、県内の女性の労働力人口は全国平均より多いが、就業率は全国平均より１・７％低い・８％にとどまる。管理職に占める女性比率（１２・３％）や女性役員がいる上場企業の割合（２４・７％）も全国平均を下回っている。

　県は「あいち男女共同参画プラン２０２０」で管理職に占める女性比率を２０２０年度までに％へ引き上げる計画を立てたが、宮本副知事は「このままでは達成困難。相当に思い切った取り組みが必要だ」と話す。

　副知事は、名古屋市中区の県経営者協会で、加藤宣明会長（デンソー会長）に「女性の登用には経営者の意識改革が不可欠。企業のトップが集まる会合があればどこへでも駆けつけるので、話す機会をつくってほしい」と要請した。加藤会長は「中小企業の環境整備を図るなど、支援をしたい」と述べた。

　木暮局長は県内で実施した意識調査の結果を説明。「夫が働き、妻は家を守るべきだ」という考え方に賛成する割合は、歴史的に繊維業などで女性従事者が多かった尾張地方で４６・９％、戦後に自動車産業が集積した西三河地方では５２・５％と、地域差が見られるという。

　局長と副知事は県商工会議所連合会も訪問。２０日は愛知中小企業家同友会、来月は県中小企業団体中央会と県商工会連合会も訪れる。　（谷悠己）


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県内の女性活躍をめぐる数字
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　　指標　　　　　　　　　　県　　　　　全国
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女性の労働力率（※）　　　５１．６％　５０．５％
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従業員の女性比率　　　　　４１．８％　４３．５％
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女性役員のいる上場企業　　２４．７％　３０．０％
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管理職の女性比率　　　　　１２．３％　１３．４％
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※１５歳以上の女性人口のうち、女性の就業者と就業意欲がある女性失業者を合計した割合