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【地域経済】育て我が社のエンジニア

2017/06/14

東海各社 人材不足で施設新設や講義

 システム開発や装置メンテナンスなどを手がけるエンジニアの教育に、東海地方の企業が力を入れている。エンジニアは深刻な人手不足に陥っており、採用だけでは人材確保が難しいなか、自社社員のスキルアップで即戦力を育てる狙いがある。(今村節)

 半導体製造装置のメンテナンスを手がけるジャパンマテリアル(三重県菰野町)は4月、1億円を投じて本社にトレーニングセンターを設けた。トレーニングセンターには本物の製造装置を置き、高卒の新入社員や中途採用の社員が、ねじの外し方など一つ一つのメンテナンス作業や手順を学ぶ。

 半導体製造装置のメンテナンスは、消耗品交換やクリーニングなど、高度な専門技術が必要。IoT(モノのインターネット)化などで半導体の需要が増えるなか、メンテナンスできるエンジニアが足りなくなり、自社教育を強化した。田中宏典生産管理本部長(40)は「現場教育だけだったこれまでと違い、集中して学ぶので技術習得が早い」と話す。

 卸売業や小売業など流通企業向けの販売管理システムを手がけるテスク(名古屋市)は、2011年から営業職などを含めた全社員百人を対象に「テスク大学」を実施。週3~4回、ベテラン社員や社外取締役を講師にシステムの専門技術や卸売・小売業の基礎知識、交渉術など、幅広いテーマで講義を開いている。

 同社では商品知識や在庫管理、マーケティングなどの専門知識を持つ「販売士」の資格をほぼ全社員に取得させており、取引先の業務に精通しているのも強み。梅田源社長(38)は「以前は社員が取引先で業務を学ばせてもらっていた。いまは基礎知識を体系化して学んでおり、他社と差別化できる。採用での企業PRにもなる」と利点を語る。

 派遣会社でも同様の取り組みがある。自動車業界を中心にエンジニアの派遣や設計・開発を請け負う「パーソルR&D」(名古屋市)は、メーカーに派遣する社員向けに、機械設計や情報処理などの研修を増やしている。本年度は昨年度より千200人多い3700人が受講予定。担当者は「エンジニアの需要は高まっており、社員の技術力を高めたい」と話した。

 東海三県の労働局発表によると、エンジニアを含む「専門的・技術的職業」の有効求人倍率は、ここ1年、愛知が2・17以上、岐阜が2・07以上、三重が1・72以上で、全職業の平均よりおおむね0・5~1・0ポイントほど高い。経済産業省はIT関連のエンジニアについて「30年に最大79万人不足する」と試算しており、エンジニア不足はしばらく続きそうだ。

システムエンジニアらが学ぶ「テスク大学」の講義=名古屋市熱田区のテスク本社で
システムエンジニアらが学ぶ「テスク大学」の講義=名古屋市熱田区のテスク本社で