2017/06/02
来春卒業予定の大学生らに対する企業の面接や筆記試験などの選考活動が、経団連ルールで1日に解禁された。しかし優秀な人材確保のために採用の前倒し傾向が強まっており、既に水面下で選考を進め、事実上の内定を出す経団連加盟企業が相次ぐ。ルールの形骸化を指摘する声が高まりそうだ。
大手不動産会社の最終面接に臨んだ私立大の女子学生(21)は「解禁前から選考している企業は多い」と話す。先週、住宅メーカーから内定を約束された。
金融志望の早稲田大の男子学生(21)は「証券会社から今日の面接を受ければ事実上の内定を出すと言われている」と打ち明けた。私立大の男子学生(22)は既に内定を約束された証券会社に、意思確認のため呼ばれた。慶応大の男子学生(22)は5月上旬に生命保険会社から内定を約束されたが、6月1日には「本命」の商社の一次面接に臨んだ。
経団連の指針を守り、1日から選考を始めた企業の採用担当者は「多くの学生は今日までに事実上の内定を得ている」と指摘。不動産会社の一次面接を受けた東京大の男子学生(22)はルールについて「どの会社も守るのが一番良いが、企業も人材確保を競っているので仕方がない」と話した。
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