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【愛知】福島の漁師 生き様描く

2017/05/13

今池、きょうから ドキュメンタリー上映

 津波と東京電力福島第一原発事故で被害を受けた福島県新地町の漁師の生き様を描いたドキュメンタリー「新地町の漁師たち」が13日から、千種区今池一の名古屋シネマテークで上映される。山田徹監督(33)=顔写真、東京都=は「漁師の姿から生きることや仕事とは何かを考えさせられた」と話す。

 新地町は福島第一原発から北に60キロの町。放射性物質の影響で漁は自粛。山田監督は「海をなりわいとする人々の行く末が気になった」と2011年6月から14年11月までカメラを回し続けた。

 冒頭では、漁に出られず港にたたずむ漁師らの姿が映し出される。山田監督は「なぜ前向きに生きられないのか」とはがゆく思ったという。それが一転、13年春に始まったコウナゴの試験操業で、漁師たちが生き生きとした表情を見せる。山田監督は「彼らの本当の姿を見た。海なくしては生きていけない人たちだった」と気づいたという。

 作品は昨年3月から12都道府県27カ所で自主上映。今年3月から東京のミニシアターをはじめ、大阪、名古屋、福島での上映が決まった。

 山田監督は「これから働く若い人に見てほしい」と話している。

 期間中は午前10時50分から上映。最終日の19日に舞台あいさつがある。一般1700円。(問)名古屋シネマテーク=052(733)3959(塚田真裕)

「新地町の漁師たち」のワンシーン=山田徹監督提供
「新地町の漁師たち」のワンシーン=山田徹監督提供