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【地域経済】人を大切にする経営広めよう「学会」の中部支部設立

0201/04/22

 2年半前に東京で誕生した「人を大切にする経営学会」の中部支部が設立された。人をとことん大切にする会社こそが好不況に左右されず、好業績を維持できるという研究成果を普及させるため活動しており、名古屋市内で行われた設立総会には経営者ら180人が参加した。

 地域支部は関西、北海道、四国に次いで4カ所目。障害者をたくさん雇ったり、取引先にコストダウンを強制しなかったりする企業に「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞を贈るなどの活動をしている。会員は個人が六百24人、団体が163社で、経営学会としては3番目の規模という。

 学会の会長を務める法政大大学院の坂本光司教授は総会の講演で「企業の一番の使命は企業に関わるすべての人々の幸せの実現。経営者は社員とその家族を、社員はお客さんと仲間を最も大切にすべきだ」と訴えた。

 さらに「立派な会社は縁の下で支える仕入れ先や協力企業を『社外社員』と考え、大切にしている」と指摘。具体例として、下請け企業に適正な単価で発注することや、支払いは手形でなく現金で行うこと、季節ごとに売れ行きが変動する商品の発注も平準化させることを挙げた。