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【暮らし】<天職ですか> スキンケアアドバイザー・松本美枝子さん

2017/01/16

 北風が冷たい、乾燥の季節-。こんなとき、特に肌が敏感な人にとって化粧品選びは大切だ。敏感肌用の低刺激性化粧品として定評がある常盤薬品工業(大阪)の「ノブ」ブランド。その正しい使い方について、社員と国内外の販売店などの研修を担うエキスパート。「肌に優しく、どんな方にも安心してお使いいただける商品を普及させ、最終的にお客さまに満足を届けることがやりがい」とほほ笑む。

 仙台市出身で大学卒業後、地元の証券会社に就職。もともと肌が弱かったが、社会人となってかぶれなどのトラブルが多くなり、皮膚科通いも続いた。そこで紹介されたのがノブ。使用してみると次第に症状も快方に向かい、ようやく「間違った化粧品選びと、使い方をしていたことに気付きました」。

 数年後、同社仙台支店の社員募集広告を新聞で見て迷わず入社。ノブの営業を通じてますます商品愛が強まった。2005年に東京本社転勤。その後グループ会社の国際管理部などを経て、現在は常盤薬品工業ノブ事業部の課長。社内外の研修については6年のキャリアを持つ社内の第一人者だ。

 研修は「お客さまそれぞれの肌質や肌の悩みが異なることを理解し、肌に負担がかからないようどの商品をどうお使いいただくか」がポイント。洗顔方法によっては必要以上に潤いをなくす、摩擦などの刺激を与えてしまう、使用量が正しくない、といった「誤りがちな化粧品の使い方は数えきれません」。自身の体験も踏まえた説明は説得力を持つ。

 年明けからは、台湾、中国、シンガポールなど海外取引先の研修が業務の中心に。アジア圏では、安全で肌質も比較的近い日本製化粧品の需要が高いが、気候や慣習の違いに応じての商品普及には勉強が欠かせない。そのため、出張先では自ら販売店の店頭に立って接客もこなす。

 「難しさはありますが、紫外線が強いなどで、肌の悩みを抱えている人はむしろ日本以上に多い。ノブで勝負していけるという実感は十分にあります」。穏やかな中に、自信を秘めた口調で言い切った。

 (文・写真、白鳥龍也)

「ノブ」ブランド化粧品の正しい使い方について社内研修に当たる松本美枝子さん(左)
「ノブ」ブランド化粧品の正しい使い方について社内研修に当たる松本美枝子さん(左)