2017/01/06
岡崎市藤川町の甲斐哲生(ペンネーム・佐波井哲大)さん(67)が、自分がうつ病になったのをきっかけに、海外に新天地を求めた経験を基にした小説「跳ぶんだ! 昭和の技術屋サラリーマン」を出版した。甲斐さんは「病気に悩む人に読んでもらい、海外で働く道もあることを伝えたい」と話している。 (森田真奈子)
甲斐さんは安城市の自動車部品メーカーに長年勤務し、プレス金型の設計をしていたが、53歳の時に過労からうつ病を発症。四年ほど治療をしながら仕事を続けたが、「金型設計のノウハウを若手に教えたい」という希望がかなわず退職した。
さらに「日本語を聞くと、嫌な話が聞こえてストレスになる」と感じ、58歳のときに海外への転職を決意した。
甲斐さんはその後、インドで約1年、タイで5年、部品メーカーに勤務し、2013年に帰国。昔から夢だった本の出版に挑戦しようと、16年1月から3カ月かけて小説を執筆。インターネットで出版社を探した。
小説は、日本でうつ病を発症してからタイでの勤務を終えるまでの出来事が中心。病気やけがで入院したり、異文化に戸惑ったりしながらも現地の人たちと理解を深め、若い技術者を育てた経験を描いている。
外国で技術を教える面白さや難しさも描かれており、「技術者の人が読んでも、楽しんでもらえるはず」と話している。
本は文庫サイズで247ページ。税抜き1300円。インターネットの通販サイト「アマゾン」で、書名を検索して購入できる。
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