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【地域経済】転換ニッポンの雇用/「自分を過小評価しないで」アルペンが女性活躍フォーラム

2016/08/24

 女性管理職を5年間で10倍以上に増やす目標を掲げるスポーツ用品最大手、アルペン(名古屋市)は23日、女性が活躍できる会社を目指し「ジョカツフォーラム」を名古屋市内で開いた。本社や全国の店舗から約150人の女性社員が参加。家庭との両立に奮闘する女性たちが悩みや喜びを語り合った。(白石亘)

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 同社は結婚や出産などに左右されず、個人が能力を100パーセント発揮できる企業を目指し、1年前に専門組織の「女性活躍推進プロジェクト」を設置。女性社員の意識改革を促すため、初めてフォーラムを開いた。

 あいさつした菊池美穂・同プロジェクトリーダーは、働く女性のうち管理職になりたい人は2割に満たないとの調査を示し「女性はほめられると『そんな私なんか…』と思いがち。自分を過小評価せず一歩踏み出して」と呼び掛けた。

 働く女性のお手本として登壇した増田久美さん(38)は2人の子育てをしながら、「ゴルフ5」で店長代務を務める。「店長は私に独身時代と同じように期待してくれ、自分の価値に気付けた。子どもは『ゴルフ5の店員になるのが夢』と言ってくれ、仕事を続け本当に良かった」と涙ぐんだ。

 パネルディスカッションでは、参加者から「女性は妊娠したら休まないといけない。管理職になって大丈夫か」との質問が出た。9月に社長に就く水野敦之専務は「決まった仕事は特定の人にしかできない状態を解消したい」と語った。

 子どもを持つ別の女性社員は「大好きなバイヤーの仕事に復帰したが、残業をしないと仕事が終わらない」と訴えた。白鳥明執行役員は「残業をなくす制度面の対応は時間がかかる。1人で抱え込まず、どんどん声を上げてほしい」と呼び掛けた。

アルペンが開いたフォーラム。中央の男性が水野専務=名古屋市内で
アルペンが開いたフォーラム。中央の男性が水野専務=名古屋市内で