中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【社会】面接 来年も6月解禁 経団連 就活日程変えず

2016/08/06

 経団連が2018年春入社の新卒大学生の就職活動日程について、大手企業の採用面接など選考活動の解禁時期を17年春入社と同じ「4年生の6月」とする方向で調整に入ったことが分かった。会社説明会は3年生の3月から、内定解禁は4年生の10月からとし、それぞれ変更しない。

 経団連は、現在の4年生が対象の17年春入社の選考解禁時期を16年春入社より2カ月前倒ししたが「大きな混乱があったとは聞いていない」(経団連首脳)ため据え置くことにした。19年春入社以降の就活ルールについては、今後見直しも含め検討する。

 経団連は日程の前倒しも検討したが、既に会場などを予約している企業が多く混乱が生じるため変えないことにした。

 経団連は16年春入社と17年春入社の2年連続で就活ルールを変更した。16年春入社の就活では、学業優先を理由に会社説明会などの開始を大学3年生の12月から3月に、面接解禁を4年生の4月から8月に、それぞれ繰り下げた。

 ただ水面下で事実上の採用活動を行う企業が相次ぎ学生側から不満が噴出したことに加え、大手企業に入りたい学生が先に入社が決まっていた中小企業の内定を辞退するケースが続出するなど混乱。そのため17年春入社の就活では、面接解禁を8月から6月に早めるなど、模索を続けていた。

 大手商社の人事担当者は「日程が猫の目のように変わると、対応に追われて負担が増す」として、据え置きを歓迎。一方、私立大3年の男子学生は「今のスケジュールでは、会社説明会から面接まで3カ月しかなく、不安だ」と打ち明けた。