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【愛知】女性の仕事課題を探る

2016/05/12

きょうシンポ 岡崎の山田さん登壇

 在日フランス商工会議所の主催で、東京で12日に開かれるシンポジウム「日本における女性の起業家」に自動車部品メーカー、マルヤス工業(岡崎市)の常務で、高級ジュースの製造・販売を手掛ける山田真里さん(38)がパネリストとして登壇する。

 山田さんは金城学院大卒業後にフランス・パリに留学。ホテルのレストランで飲んだ新鮮なリンゴジュースの味に衝撃を受け、帰国後に栽培方法などを厳しく管理した高級ジュースの製造・販売を始めた。

 シンポジウムではフランスにゆかりがあり、事業に成功した女性の1人として、他の4人のパネリストと共に参加。マルヤス工業で海外営業を担当しながら、ジュース販売にも取り組む責任ある立場として、仕事のやりがい、女性が先頭に立って仕事をする難しさ、日本社会の課題などについて議論する。

 山田さんは「日本のビジネスの現場は、依然として男性中心だ」と指摘する。取引先の男性に「仕事なんかしないで、結婚して子どもをつくれ」と言われた非常につらい経験もある。周りに事業を率いる女性がおらず、相談できる相手がなかなかいないのが大きな悩みだという。

 しかし、頭の中で考えていることが形になり、商品として世界中に届いていくのを見届ける体験は「わくわくして、何物にも代え難い」と話す。

 若い女性に対して、「ただなんとなく就職するのではなく、自分の好きなことに打ち込み、やり遂げるのが大切です」とアドバイスする。「男女に関係なく、誰もが一人のビジネスパーソンとして活躍できるのが、理想の社会なのです」と強調している。 (佐藤浩太郎)

「女性の起業家も活躍できる社会を」と話す山田さん=岡崎市橋目町のマルヤス工業で
「女性の起業家も活躍できる社会を」と話す山田さん=岡崎市橋目町のマルヤス工業で