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【大学生】ただ今 就活中/内定学生たちが「就援団」下級生に体験伝える

2016/03/29

 名古屋市内の各大学の学生たちが協力し合い、企業に内定した学生が就活に役立つ体験などを下級生に伝えるネットワーク組織「就援団」を結成した。

 就援団には名古屋大と名古屋工業大、南山大、名城大の学生が参加。学生はいずれも各大学にある「就活サポーター」や「就職サポーター」と呼ばれる団体に所属する。サポーターは各大学で、学生同士で就活の情報を交換する会や、内定者や卒業生を招いた模擬面接、エントリーシートの書き方の講座などを開いている。

 これまでサポーターたちはそれぞれ学内の学生だけを対象に活動していた。4月から電機メーカーに入社する名大大学院国際言語文化研究科修士2年の三矢さん(25)が「各大学のサポーターが個別に活動するだけではもったいない」と他の大学に呼び掛けたところ多くの賛同があり、就援団の結成にこぎ着けた。

 3月中旬の初会合には学生22人が参加。「理系の参加者が少ない」「学生同士が助け合うサポーター制度があることを知らない学生が多い」などそれぞれの団体が抱える課題を挙げて話し合った。集まった学生からは「LINE(ライン)などを使って呼び掛けてはどうか」と意見が出された。

 現在、企業合同説明会などに参加して就活ができる解禁日は3月1日。3年生が就活を始めても、卒業を間近にした4年生などからは十分に話を聞けないことが、各大学のサポーターの悩みだ。会合に参加した学生は「4年生が卒業する前に就活の体験記を冊子にして、3年生に伝えたい」と話している。

 参加した名城大経営学部2年の石岡浩幸さん(20)は「上級生が少なく、不安に感じているのでとてもためになった」と喜ぶ。三矢さんは「違う大学の学生同士が力を合わせると、たくさんの情報が集まり、就活に悩んでいる学生を救う力になる」と団体の発展に思いをはせていた。

就活の経験を効率よく伝える方法を話した「就援団」の初会合
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