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【社会】就活面接 6月解禁 経団連発表、1年で見直し

2015/11/10

 経団連の榊原定征(さだゆき)会長は9日の記者会見で、大学4年生の就職活動に関し、企業による面接開始を「現行の8月から2カ月程度前倒しし、6月にする」との方針を発表した。政府や大学から「学生の勉強時間確保」の要請を受けて今年、4月から8月へ遅らせたが、企業、学生の両方から「就職活動が長期化した」「学業に専念できる期間が逆に短くなった」などの不満が出たため、2年連続の見直しとなった。

 2017年4月に入社する現在の大学3年生から適用する。会社説明会などの広報活動の開始時期は3月、内定の解禁は10月として変更しない。政府や大学関係者との協議を経て11月中に経団連の指針を正式決定する。文部科学省や大学からは拙速との批判が出そうだ。

 榊原会長は、加盟企業へのアンケート(対象1331社のうち790社が回答)で「(8月の面接開始により)採用選考活動に悪影響があった、とする回答が九割近かった」と説明。その上で「(面接開始を)6月にしたのは広報活動の期間を3カ月間確保するため」と述べた。

 5月解禁では広報開始からの時間が短く7月は学生の試験と重なることが背景にある。18年4月以降に入社する現在の2年生に関しては引き続き議論する。