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【経済】味の素、管理職制度刷新 女性や外国人活躍しやすく

2015/09/11

 味の素が、「基幹職」と呼ばれる課長級以上の管理職社員約1600人の人事制度を刷新することが分かった。将来が有望な女性や能力の高い中途入社の外国人が活躍しやすい環境を整え、国際的な競争力を強化する狙いがある。

 新人事制度は、それぞれの果たすべき仕事の内容や責任を明確化し、その役割に必要な知識や技能を具体的に示すことが柱。経営側が対象となる社員への説明を始めており、2016年度から導入する方針。

 制度改定は6月に社長に就いた西井孝明氏が旗振り役となっている。西井社長は取材に「グローバル企業と同様の働き方を実現することが不可欠で、仕組みを変えられるのは人事部長を経験した自分しかいないと自負している」と語った。

 現行制度は、さまざまな仕事を経験させて総合的な能力を育成していく日本型の考え方。女性社員が出産や育児で休んだ場合、復帰後の将来像を描きづらいといった課題があった。こうした影響もあり、管理職に占める女性の割合は7・5%にとどまっている。

 味の素は世界の食品業界で20年度に営業利益で10位以内に入る目標を掲げる。多様な人材を登用する経営を加速しなければ、スイスのネスレなど上位メーカーに対抗できないと判断した。