面接の実践練習を

　ハローワークが開く就活実践セミナーが「本番前に少しでも面接を練習しておきたい」という学生たちに人気だ。大学のキャリアセンターとあわせて利用する就活生も多く、キャンセル待ちが出る状態となっている。

　「人の話をうなずいて聞いているか、遮って割り込んでいなかったかなど、自分の行動を振り返ってみてください」

　名古屋市中区の愛知新卒応援ハローワークであった「就活セミナー実践練習編」。２班に分かれグループディスカッションを行った参加者に、ハローワークのジョブサポーターが、面接官が見るポイントや議論の進め方について解説した。

　見知らぬ参加者との共同作業は、本番さながらの緊張感がある。参加した中京大の女子学生は「自分がどう見られているか指摘してもらって参考になった。来週からの面接に生かしたい」と話す。

　面接の練習は、各大学のキャリアセンターでも行っているが「少しでも慣れて自信をつけたい」「積極的に発言できるようになりたい」と、場数を踏もうと申し込んでいる。

　採用活動を後ろ倒し（繰り下げ）したのに合わせ、ハローワークでは新卒向け求人情報の公開が３月から８月へと変更になった。ハローワークといえば、求人を紹介してもらうイメージが強いが、就活支援にも力を注ぐ。戸崎伸治主幹は「どちらかといえば、就活への意識が高い学生の方が利用している」と印象を語る。

　ハローワークでは月２回催す集団でのセミナーのほかに、予約制で個人の相談にも応じており、担当のジョブサポーターがエントリーシートの添削や模擬面接などに当たっている。戸崎主幹は、「マンツーマンで内定まで面倒を見るようにしている。まずは利用してみてほしい」と話している。